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  • 腹腔内陰睾
    生後11ヶ月のチワワ、男の子です。最近陰睾の子が多いですね。この子も左睾丸は正常な位置にありますが、右の睾丸がありません。先日の子は鼠径部といって内股にありました。睾丸は胎生期は両方共お腹の中にあります。それが、出生時には内股を通って陰嚢まで移動しているのです。その証拠にこの子の右側の睾丸はお腹の中に残ったままでした。従って、普通の去勢手術と違って開腹手術となります。摘出した睾丸です。陰睾側はとても...
  • 銀歯?
    今年で8歳の男の子です。オッドアイの子ですね。歯に何かはさまって、口を気にしています。下臼歯に銀歯のように見える金属の異物がはさまっています。自分では取れないようです。猫じゃらしの鈴でした。遊んでいるうちにはさまってしまったんですね。猫はパニックになりやすいので注意が必要です。きれいに外れてよかったですね。お大事に。ファミリー動物病院...
  • 鼠径部陰睾
    2歳のシベリアン・ハスキー、男の子です。右の睾丸が鼠径部と呼ばれる内股にあります。本来は左睾丸のように陰嚢内に睾丸がなくてはなりません。陰嚢内にない睾丸は常時体に接しているため体温で温められ、精子を作ることができません。また、将来的に癌化することがあるのと、遺伝性があるので去勢手術を受ける必要があります。鼠径部の睾丸を用手で移動させながら摘出できましたので、傷が1ヶ所で済みました。陰嚢もすっかりしぼ...
  • 良性でした
    先日の乳腺腫瘍の検査結果が帰って参りました。多中心性複合乳腺腫という良性腫瘍でした。よかったですね。乳腺の過形成像も認められたため、卵巣、子宮を摘出しておいたことは良かったと思います。乳腺の過形成から腫瘍ができる事が多いですから。お大事に。ファミリー動物病院...
  • 床敷には注意
    3歳2ヶ月のヨツユビハリネズミ、女の子です。暖かいので良かれと思い、よく床敷として毛布の切れ端やタオル等の布類をひいている方がおられます。今回もこの布が与えられていました。先日この布の切れ端がいつの間にか右前足にからまり、手先をうっ血させておりました。危うく前足が壊死するところでした。ハムスターの飼育でもよく見かけられます。床敷に布類は避けるようにしてください。誤って食べてしまうと腸閉塞の危険もあり...
  • 卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)
    年齢不詳の柴犬ちゃんです。以前保護された時のお話をしました。お腹に手術痕らしきものはありましたが、発情が来ました。避妊手術を受けてなかったようです。フィラリアも当初お話していた通り治りました。左側の卵巣を確認したところ、卵巣嚢腫がありました。卵巣嚢腫はホルモンの産生型と非産生型があり、産生型は発情がずっと止まらなかったり、だらだらと続いたりします。非産生型は逆に無発情になったり、妊娠していないのに...
  • 手術順調に終わっています
    6歳9ヶ月のケアン・テリア、女の子です。昨年乳腺腫瘍ができ、切除したそうです。腫瘍は良性だったようですが、乳房から乳汁が出るなど乳腺の過形成を起こしやすく、その状態は新たな乳腺腫瘍を生み出してしまいます。そこで他の生殖器の病気も予防できることから本日避妊手術をすることになりました。手術前に実を言うとダイエットをして頂きました。それでもこのお腹の中の脂肪を見てください。肥満は麻酔のリスクもそうですが、...
  • 柔らかいから良性とは限りません
    先日摘出した腫瘍の結果が帰って参りました。胸の部分は線維腫と呼ばれる良性腫瘍でした。切除で問題ないでしょう。問題は脂肪腫様の腫瘤でした。脂肪組織に浸潤するかのように悪性の肥満細胞腫がみられました。やはり切除しておいてよかったです。グレードは低いようですが挙動がつかめない腫瘍なので定期的に検診して行きましょう。ファミリー動物病院...
  • 血栓栓塞症
    5歳3ヶ月のメインクーン、男の子です。突然後ろ足が動かなくなりました。外出する猫ですし脊椎疾患でしょうか?聴診にて頻脈(脈拍数の増加)を確認、胸部のレントゲン写真(右ラテラル)を撮影しました。心陰影の拡大が見られました。こちらは健康な猫の写真です。比べてみてください。左の写真が本症例の胸部レントゲン写真(伏せ・DV)です。心陰影が著しく拡大し、典型的ないわゆるバレンタインハート型になっています。右側の健康な...
  • 肝細胞癌
    先日のFNAの検査結果が帰って参りました。あの大きな腫瘤は肝細胞癌でした。背骨のレントゲン写真ですが、赤い矢印の先のように椎体が周りの物よりも白く、レントゲン透過性が落ちている所があります。椎間板ヘルニア様の症状も出始めていることから、脊椎への転移も考えられ、もしそうだと考えると外科適応ではないと思われます。CTスキャナーで癌の正確な大きさや転移の有無の確認が理想でしょう。そうなると全身麻酔が必要なた...

プロフィール

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ファミリー動物病院(調布市)の診療日誌を時間が許す範囲でつけていこうと思います。https://www.familyah-sengawa.com/
これは日々当院に来院される患者さまにその設備などをお披露目する機会がなかなかないので症例を報告しながら見ていただけたらと思います。
症例報告に当たっては我々がどのような病気と日々奮闘してきたかもご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
症例報告なのでやや生々しい画像も含まれることがありますので見るに当たっては自己責任にてお願いします。

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