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  • 猫の胃癌
    7歳10ヶ月の猫、男の子です。呼吸が荒いのと、お腹に硬いものがあるとのことで来院されました。触診でも男性のこぶし大のしこりがあります。腹部レントゲン写真でも確認できました。お腹の痛みで呼吸が荒くなっているようです。超音波検査では少量の液体物貯留が認められ、お腹の中の腫瘍からの出血(血腹)のようです。血腹は大型犬の脾臓などの腫瘍でもよく見られますが、大型犬は特に輸血量の確保が難しいため、血腹があっても自...
  • 多発性の肥満細胞腫
    猫の皮膚の肥満細胞腫は切除後良好のため、良性腫瘍として扱われる病変です。ただし今回は2度目です。前回は体幹部にあり、切除しましたが、今回は左膝から太ももの間に皮膚腫瘤ができました。前回の結果を踏まえ、直ちに局所麻酔で切除しました。病理検査の結果ですがこんなに小さな腫瘤なのにやはり肥満細胞腫でした。複数箇所に次々と出来る多発性のものは内臓に転移することもあるので定期的な検査が必要です。お大事に。ファ...
  • ヘルニアを起こしていたものは?
    12歳4ヶ月の女の子です。血尿、頻尿があるとのことです。一般的には膀胱炎の症状です。膀胱炎の原因を探るためレントゲン写真を撮りました。膀胱が本来の位置(赤矢印)にありません。お腹の外側の皮下脂肪に何やら写っています(青矢印)。仰向けに寝かせ、おしりの方から見た写真です。左の下腹部が大きく腫れています。猫は腹部に皮下脂肪が付くことは多いですが、今回は皮下脂肪ではないようです。皮膚の下に何故か膀胱があるよう...
  • 血行障害
    犬の耳ですが、先のほうが変色してプラスチックのように硬くなっています。変色した耳をはさみで切っても血も出なければ痛覚もありません。先日誤ってゴムでしばっていたため、血液が耳の先へ流れなくなり、耳の先が酸欠で死んでしまったのです。本人が気にしているのと、壊死組織を残しておいて敗血症になるといけないので本日処置しました。正常な組織との境目で用手にて簡単に取れてしまいました。耳は少し短くなりましたが生活...
  • 眼下膿瘍
    9歳3ヶ月のケアンテリア、女の子です。右目の下の皮膚から出血しました。この位置からの出血、排膿はそのほとんどが上第4臼歯の歯根炎が原因です。抗生物質の投与で改善傾向にはあります。こちらが上第4臼歯です。見るからに状態が悪そうです。根本治療には抜歯が必要です。上第4臼歯は歯根が3本のため揺らしたりねじったりすることができないため、歯科用ドリルで歯を半分に分けます。きれいに抜けました。歯根を残してしまうと眼...
  • 再発か?!
    13歳のミニチュア・ダックスフンド、女の子です。昨日誕生日でした。前回手術したアゴは再発もなく順調です。抗癌剤も現在投与しています。ところが今度は左後ろ足のかかとの内側に大きな腫瘤ができてしまいました。数日でこの大きさになったようです。前回のアゴの腫瘍が肥満細胞腫という悪性だったので転移が心配されます。白い筋が見えますがアキレス腱です。なるべく傷つけないように大きく腫瘤を摘出いたしました。うまく皮膚...
  • ケンカに注意
    14歳5ヶ月の猫、女の子です。室内での生活ですが、同居猫が数匹います。この年齢になっても仲の悪い子がいるようでケンカをしたそうです。右の顔が膿んでしまいました。夏場は特に高温多湿なので膿みやすいですから早めの治療が効果的です。外科なしでもきれいに治るでしょう。お大事に。ファミリー動物病院...
  • ハムスターの低血糖
    ハムスターには頬袋があるため、食器から食事がなくなっても食べていたは限りません。運んだだけのこともよくあります。食欲があるかどうかは日々の便の数が大事となります。食事を取っていなければ便が作られないからです。したがって便の個数のチェック、飼育環境の清潔を保つためにも毎日の床替えが必要です。最近週に数回の床替えで良いという購入をされたケースも見られますがそれは誤りです。目をつぶり動けません。意識があ...
  • 前十字靭帯の損傷
    8歳8ヶ月のヨークシャー・テリア、女の子です。左の後ろ足をかばうとのことでした。左の写真は正常な右膝の横向けの写真です。右の写真は今回痛めている左膝の横向けの写真です。痛めている方の左足は、脛骨が膝蓋骨(膝のお皿)で引いた赤い線を超えて白矢印の方へ不安定に動きます。ドローサインといいます。ドローサインは脛骨が前に飛び出すのを抑えている前十字靭帯が損傷していために起こります。膝を痛める子は膝が不安定な子...
  • ご懐妊です
    1歳6ヶ月のロシアンブルー、女の子です。8月26、27日辺りが出産予定日とのことで、今日はレントゲン撮影に来られました。超音波検査だけだと妊娠頭数の確定や産道、胎児の大きさによる自然分娩が可能かの判断ができませんので、出産前7~10日のレントゲン写真は大事になります。また、この時期でのレントゲン写真は胎児への影響もありません。ガイドを付けました。3匹いるのがわかりますか?丸が頭蓋骨でそれに繋がって背骨が見え...

プロフィール

familyanimalhospital

ファミリー動物病院(調布市)の診療日誌を時間が許す範囲でつけていこうと思います。https://www.familyah-sengawa.com/
これは日々当院に来院される患者さまにその設備などをお披露目する機会がなかなかないので症例を報告しながら見ていただけたらと思います。
症例報告に当たっては我々がどのような病気と日々奮闘してきたかもご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
症例報告なのでやや生々しい画像も含まれることがありますので見るに当たっては自己責任にてお願いします。

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