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  • 胆泥症と胆のう粘液腫
    本日午後は、学術セミナーに参加してきました。血液検査で肝臓の数値が引っかかる動物がよく見られますが、最近の医療は超音波検査の普及により胆道系由来の病気が多いことがわかりました。その最新の情報を得るための勉強会です。当院でもよく見られる病気なのでとても参考になりました。ファミリー動物病院...
  • 猫の去勢手術
    生後9ヶ月のスコティッシュ・フォールド、男の子です。去勢手術をすることで、結婚願望がなくなり、外へ出たいという欲求、壁などのマーキングが減ります。こちらは、オス猫の圧迫排尿の様子を撮影したビデオですが、犬と違い猫は体の真後ろにスプレーのように尿を飛ばします。また、去勢手術を受けていない猫は尿がとても臭いです。室内飼育の場合は大きな弊害となるでしょう。特に羽毛系のふとん、ジャケット、洗濯したての衣類...
  • 肝臓の数値が高い
    3歳4ヶ月のトイ・プードル、男の子です。小さい頃から血液検査で肝臓の数値が高いとのことでした。食も細いようです。血液検査ではやはりGOT、GPT他、肝疾患の指標である数値がびっくりするほど高かったです。本犬は症状はありません。でも肝臓の数値が幼い頃から高いというのは異常なので、先天性の疾患を疑い総胆汁酸という項目を測定しました。こちらは空腹時と食後2時間を測定しますが、いずれも正常値を大きく超えておりまし...
  • 猫の斜頚
    11歳のメス猫です。突然頭が片側に傾き、フラフラしてしまいました。斜頚です。斜頚はウサギや犬でも見られます。主に水平感覚をつかさどる部位の障害で、内耳や脳の疾患が原因で起こります。全身性疾患から脳障害を起こすこともありますので、血液検査を行った所、貧血と高タンパク血症があることが分かりました。出血のない貧血、脱水のない高タンパク血症は猫伝染性腹膜炎を強く疑う所見です。血液のタンパク質は電気泳動法で検...
  • 血液が混じった精液
    12歳5ヶ月カニンヘンダックスフンド、男の子です。射精時に精液に血液が混じったとのことでした。肉眼で血液とわかるものだったようです。腹部レントゲン写真ですが、健常時では見えにくい前立腺が白く描写されています(赤い円内)。結腸にはガスがあるため、黒く管状に描写されていますが、骨盤腔内の直腸にて前立腺に押され、細くなっています(緑矢印)。前立腺が肥大しているようです。超音波検査で前立腺を見ますと、腫瘍化や石...
  • 犬の胃腫瘤
    10歳4ヶ月のMIX犬、男の子です。血尿するとのことでした。腹部のレントゲン写真で、数個の結石が写っていました(赤い円内の白いもの)。膀胱結石です。膀胱結石は人間の尿管結石とは違い、広いスペースにある石なので痛みなどの症状が出ることはありません。このように血尿や頻尿などの膀胱炎の症状でわかることが多いです。結石融解剤で溶けないタイプの石だったので、手術で摘出することになりました。今日は術前検査です。腹部の...
  • 猫の胃の腫瘍
    11歳5ヶ月の猫、女の子です。最近になって吐物に血が混ざるようになりました。胃酸の強い犬や猫では時折吐物に血が混ざることがあるようですが、頻繁であれば検査が必要です。レントゲン写真では腹部の異常は発見しにくいです。立体物を平面で描写するため、各臓器が重なって映るからです。内視鏡が理想ですが、内視鏡は全身麻酔が必要なため、動物では手軽な検査とは言えません。そこで、麻酔の必要がない超音波検査を行いました...
  • メラノサイト腫瘍
    14歳5ヶ月のミニチュア・シュナウザー、男の子です。右肩のところに大きな黒いデキモノです。大きくなるスピードも早かったのかもしれません。その場で、局所麻酔で切除いたしました。黒色であったので、病理検査でもメラニン色素を含んだ細胞が見られますね。病理医の報告だと細胞の核分裂像が少ないため組織学的には良性範ちゅうとのことでした。しかしながら、腰にも同様に腫瘍があり、切除した病理検査の結果も同じでしたが多...
  • 猫の粟粒(ぞくりゅう)性皮膚炎
    年齢不詳の外猫ちゃんです。たまたま世話をしている方は、女の子だと思っていましたが、男の子でした。両耳をかきこわし、右の額や鼻先にもブツブツした皮膚病変、いわゆる丘疹が見られます。疥癬や耳ダニなどの外部寄生虫はいませんでした。外へ行く猫は、草むらなどに顔から進入するため、接触性アレルギーや蚊、ダニ、ノミなどの虫の刺傷によるアレルギーがよくみられます。特に夏に多いです。鼻の先や耳介などに丘疹ができ、痒...
  • 犬の慢性外耳炎
    9歳2ヶ月のトイ・プードル、女の子です。右の耳から耳漏、いわゆる耳だれが出ています。一般的な内服、点耳薬にも反応がないようです。また、外耳炎が治りにくいという甲状腺機能低下症のような基礎疾患もありませんでした。頭部、伏せの状態の頭蓋のレントゲン写真です。赤い円内が鼓室胞と呼ばれる中耳、内耳部分です。中耳炎、内耳炎になると真っ白に描写されますが、大きな炎症はないように見えます。鎮静化においてカメラで外...

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ファミリー動物病院(調布市)の診療日誌を時間が許す範囲でつけていこうと思います。https://www.familyah-sengawa.com/
これは日々当院に来院される患者さまにその設備などをお披露目する機会がなかなかないので症例を報告しながら見ていただけたらと思います。
症例報告に当たっては我々がどのような病気と日々奮闘してきたかもご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
症例報告なのでやや生々しい画像も含まれることがありますので見るに当たっては自己責任にてお願いします。

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