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  • 歯冠修復
    6歳1ヶ月のノーフォーク・テリア、女の子です。かつて上の臼歯の表面が欠けてしまいました。硬めのおやつや遊具を与えていたのかもしれません。これらは長く犬が遊べるという理由で与えらたり、歯が丈夫になると思っておられる方がいますが間違いです。顎の力は強くなりますが歯は欠けたり摩耗していくのでよくありません。また、破壊する欲が生まれるためしつけ上も理想的ではありません。歯の表面に歯石がついているため、欠けた...
  • 猫の多巣性肝病変
    14歳6ヶ月のアメリカンショートヘアー、男の子です。観血的な食欲不振、元気消失、嘔吐があります。血液検査においては肝臓の指標数値が上昇しております。腹部超音波検査を行った所、肝臓全体にこのような黒く抜けた病変が存在していました。こういった病変を多巣性病変といいます。肝臓の多巣性病変は全て悪性腫瘍というわけではありませんが、良性疾患で見られることはないでしょう。何れにせよ肝臓全般に及んでおりますので外...
  • 皮膚クイックテスト
    14歳3ヶ月のミニチュア・ダックスフンド、男の子です。膿皮症と呼ばれる皮膚病です。この高温多湿な時期に最も多い病気です。皮膚の細菌感染により、赤いボツボツ、かさぶた、かゆみが出てしまいます。膿皮症の診断およびどの薬が効率的に効くかを確かめる簡易キットが発売されました。皮膚細菌検査用培地です。1番が薬が入っていない培地です。2番は第一セファム系、3番はニューキノロン系、4番はテトラサイクリン系薬剤が入って...
  • 股関節の脱臼
    11歳4ヶ月のトイ・プードル、男の子です。同居のペットとケンカしたようです。右の後ろ足を上げっぱなしでした。レントゲン写真を撮影した所、右の股関節を脱臼していました。同じく横向きの写真です。通常矢印の先同士が合わなくてはいけません。早速鎮静下において整復いたしました。関節がはまる時にパコッと音がします。きっちりハマっています。2週間ほどEhmer吊り包帯(8の字吊り包帯)で固定します。お大事に。ファミリー動物...
  • 猫の急性腎不全
    11歳11ヶ月のメス猫です。かなりの肥満猫です。嘔吐した後、ぐったりしてしまいました。血液検査の結果、腎臓の数値が全て正常値の10倍近く上昇しておりました。体重の低下もなく、前もって症状もなかったことから徐々に数値が上がったわけではない急性腎不全と判断しました。特に、カリウム値が上昇しておりましたので、乏尿または尿の排出困難の可能性がありました。膀胱の拡張がないことと、メスなので尿道閉塞による尿閉の可能...
  • 肩関節の脱臼
    11歳10ヶ月のトイ・プードル、男の子です。何かの拍子にキャンと泣いて右手を挙げっぱなしになりました。触ると痛がります。レントゲン写真を撮影した所、右肩関節が脱臼していました。左側と比較するとわかりますね。鎮静化において直ちに整復いたしました。きちんとハマっています。何よりも整復した瞬間から普通に歩けるようになりました。外れやすくなっているかもしれませんからしばらく安静です。お大事に。ファミリー動物病...
  • 犬の脾臓腫瘍
    14歳10ヶ月のミニチュア・ダックスフンド、男の子です。お腹を壊しているとのことで来院でした。以前測定した時よりも体重が随分減っていました。血液検査をした所、貧血とCRPの上昇が認められました。そこで腹部の超音波検査を行ったところ、脾臓に腫瘤が見つかりました。ここからお腹の中に出血していたようです。前立腺も肥大し、嚢胞(黒く抜けている所)もいくつか存在していました。摘脾手術、去勢手術が必要でしょう。お大事...
  • 猫の表皮嚢胞
    5歳11ヶ月のメス猫です。乳頭部に硬いしこりです。避妊手術が遅かったので、乳腺腫瘍が心配されました。採材ついでに外科切除いたしました。乳癌であれば拡大手術も視野に入れなくてはなりません。摘出した腫瘍です。病理検査の結果が本日帰ってまいりました。表皮嚢胞と呼ばれる非腫瘍性の病変でした。本来は表皮の陥入に起因するものがほとんどですが、本例は乳腺なので乳頭管に角化物が貯留したものと考えられそうです。何れに...
  • 猫の避妊手術
    生後6ヶ月のマンチカン、女の子です。今日は将来の病気の予防のため、避妊手術を行いました。卵巣腫瘍、子宮蓄膿症などが予防できます。また、最初の発情が来る前だと、乳腺腫瘍の発生リスクが低くなります。これらの病気は中高齢以降、とても好発する病気です。術前検査に問題がなかったので、麻酔前投薬を行なってから全身麻酔を施し、心肺系のモニター、点滴を設置いたします。お腹の毛を刈って消毒を行い、皮膚切開で手術開始...
  • 犬の拾い食い
    11歳3ヶ月のキャバリア、男の子です。今しがた何かを飲み込んだとのことです。口に含んでいる時に触ったらしいのですが、硬めのものとしか情報がありません。レントゲン写真には写っていません。犬の体も透過するので異物も透過して写らないことはよくあります。たった今飲み込んだということなので催吐剤で吐かせてみました。草と食パンの切れ端(与えたもの)と爪楊枝が丸々1本出てきました。人でも爪楊枝の誤食で腸管穿孔を引き起...

プロフィール

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ファミリー動物病院(調布市)の診療日誌を時間が許す範囲でつけていこうと思います。https://www.familyah-sengawa.com/
これは日々当院に来院される患者さまにその設備などをお披露目する機会がなかなかないので症例を報告しながら見ていただけたらと思います。
症例報告に当たっては我々がどのような病気と日々奮闘してきたかもご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
症例報告なのでやや生々しい画像も含まれることがありますので見るに当たっては自己責任にてお願いします。

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