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  • 犬の歯肉にできた腫瘤
    9歳のチワワ、女の子です。今日は歯のお掃除です。超音波スケーラーできれいにしました。口臭もなくなります。左の上の臼歯裏側に腫瘤が見つかりました。エプーリスと呼ばれる良性病変に見えますが、念のために病理組織検査をきちんと行います。歯のお掃除をしなかったら気付かなかったでしょう。お大事に。ファミリー動物病院...
  • 犬の去勢手術
    10歳1ヶ月のトイ・プードル、男の子です。本日は去勢手術と歯のお掃除を行いました。6歳以上になると急に増える会陰ヘルニア、前立腺肥大、睾丸(精巣)腫瘍などの病気の予防ができます。性格、行動面では攻撃性の低下、尿のマーキング等の抑制が期待できます。去勢手術は陰嚢内の精巣を摘出する手術です。陰嚢内の睾丸を左右2個摘出いたしますが、その中央(矢印)を切開することにより傷口は一つで済みます。また、陰嚢は薄くデリケ...
  • 犬の精上皮腫(セミノーマ)
    先日の精巣腫瘍の病理結果です。精巣胚細胞由来の腫瘍で、停留睾丸の子はハイリスクです。本ケースのように停留睾丸でない場合は多くは左右の睾丸の大きさが違うことで気付かれます。少ないですが転移することもあるので良性とは言い切れません。今回切除してよかったと思います。お大事に。ファミリー動物病院...
  • 猫の爪切除術
    生後4ヶ月のMIX、女の子です。今日は将来の病気の予防のため、避妊手術を行いました。卵巣腫瘍、子宮蓄膿症などが予防できます。また、最初の発情が来る前だと、乳腺腫瘍の発生リスクが低くなります。これらの病気は中高齢以降、とても好発する病気です。腔内の左卵巣を体外に牽引し、切除しているところです。猫は犬みたいに年2回発情出血を起こしません。また、交尾排卵動物なので交尾しないと基本的には発情は終わりません。変...
  • 犬の肥満細胞腫
    先日子宮蓄膿症の手術の際摘出した皮膚腫瘍の病理検査結果です。右膝外側にあった最も大きい皮膚腫瘍とその傍らにあった小さな腫瘍は共に肥満細胞腫と呼ばれる悪性腫瘍でした。マージンもしっかりとれているとのことなので切除してよかったです。肥満細胞腫という悪性腫瘍については、c-kit 遺伝子に変異のあるタイプですと、分子標的薬が効果的であることがわかっておりますので、処方することができます。c-kit 遺伝子検査は米粒...
  • 犬の眼下膿瘍(22日の記事です)
    15歳9ヶ月のトイ・プードル、女の子です。左目の下の皮膚から出血しました。この位置からの出血、排膿はそのほとんどが上第4臼歯の歯根炎が原因です。通常は第四臼歯の抜歯が必要ですが、肺水腫、腎不全末期の基礎疾患があるため麻酔処置が施せません。歯周疾患は高齢の個体で多発するので、こういったケースもよくあります。相談ください。抗生剤にてコントロールしていくことになります。お大事に。ファミリー動物病院...
  • ハムスターの不正咬合
    1歳8ヶ月のジャンガリアンハムスター、女の子です。左の下の切歯が伸びすぎていて、これではうまく食事が取れません。根尖が閉じないため永久に伸び続けます。かたい食事を噛んで磨耗させることによって適切な長さを保っています。それが困難になったり、落下やケージなどの硬すぎるものを噛み続けたりなど歯の生える向きが損なわれるとこのように歯が伸びすぎて食べにくくなってしまいます。時として自らの口蓋も傷つけてしまいま...
  • 犬の口腔鼻腔瘻(ろう)
    14歳のトイ・プードル、男の子です。左の鼻から黄色い鼻汁が出るとのことでした。片側性の鼻漏の多くの原因が犬歯の歯根炎か鼻の中の腫瘍です。本ケースは犬歯の歯根炎でした。犬歯の根本は鼻腔の近くにあり、その隔壁は薄いため歯根炎を引き起こすと鼻の穴と口の中が短絡します。この状態を口腔鼻腔瘻といいます。鼻から大出血を引き起こすこともありますので抜歯が必要となります。肉眼的にも歯の状態は悪そうです。犬歯も動揺し...
  • 犬の前庭疾患
    13歳8ヶ月のミニチュア・ダックスフンド、女の子です。ソファーから落ちて様子がおかしいとのことでした。斜頸と言って頭が傾いており、眼振がありました。前庭疾患の特徴が出ています。前庭とは平衡感覚を担当しているもので中枢や末梢の耳に存在しております。これらのどちらか、もしくは両方が障害され平衡感覚を失う疾患です。今回のケースでは耳の状態は良かったので、中枢の疾患のようです。ソファーから落ちたとのことでし...
  • 犬の子宮蓄膿症(開放型)
    12歳4ヶ月のパグ、女の子です。初診時において多飲多尿、発熱、元気・食欲の低下が認められました。避妊手術も受けていないので症状は典型的な子宮蓄膿症です。血液検査では白血球やCRPの上昇が認められました。画像診断においては子宮内の液体の貯留は軽微だったので内服療法を行いましたがやはり陰部より膿が出始めましたので手術することになりました。通常の避妊手術のように皮膚を切開して手術スタートです。皮下織を剥離して...

プロフィール

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ファミリー動物病院(調布市)の診療日誌を時間が許す範囲でつけていこうと思います。https://www.familyah-sengawa.com/
これは日々当院に来院される患者さまにその設備などをお披露目する機会がなかなかないので症例を報告しながら見ていただけたらと思います。
症例報告に当たっては我々がどのような病気と日々奮闘してきたかもご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
症例報告なのでやや生々しい画像も含まれることがありますので見るに当たっては自己責任にてお願いします。

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