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  • 犬の血管肉腫
    先日摘出した脾臓の腫瘤は血管肉腫と呼ばれる悪性の腫瘍でした。たちの悪い癌ですが今回早期発見で切除できたので予後に期待したいです。抗がん剤投与も必要かと思われます。腫瘤の自潰前に摘出できてよかったですね。お大事に。ファミリー動物病院...
  • 猫の耳ダニによる耳血腫
    1歳3ヶ月の女の子です。左の耳が腫れたとのことです。耳血腫のようです。耳の穴が見えなくなるぐらい腫れています。体温で暖かく、弾力のある腫れです。耳介の軟骨と皮膚は通常ひっついております。今回は耳を痒がっていたとのことなので、耳を激しく掻くことにより耳介内の毛細血管が切れて出血し、腫れてしまいます。それが耳血腫(じけっしゅ)です。模式図です。耳を痒がった原因は耳ダニの寄生でした。駆虫薬を投薬します。耳血...
  • 犬の乳頭腫
    先日外科切除した眼瞼の腫瘍は乳頭腫と呼ばれる良性の腫瘍でした。乳頭腫は重層扁平上皮細胞由来で、若い犬ではパピローマウィルスが関与していると言われています。良性ですから静観したい所ですが、本ケースのように目の縁にできると眼球を傷つけてしまいますので切除できてよかったです。お大事に。ファミリー動物病院...
  • 猫の回虫症
    生後6ヶ月のメインクーン、女の子です。便に繊維のようなもやしのような?洗ってみると猫回虫でした。小腸に寄生する虫です。検便でも回虫の卵がいっぱいいました。子猫の場合は母猫から妊娠中に胎盤を通して感染したり、お乳から感染したりすることがほとんどです。虫卵を飲み込んだ後、卵は小腸で孵化(ふか)し、実を言うとそこで大人にはなりません。孵化したばかりの小さな虫は、腸を突き抜けてお腹の中に入り、血液にのって肝...
  • 犬のチェリーアイ
    6歳4ヶ月のミニチュアダックス、男の子です。瞬膜腺の脱出です。犬や猫は人と違い上まぶたと下まぶた以外に目を保護するためにもう一つまぶたのようなものがあり、瞬膜または第三眼瞼と呼ばれます。腫瘍やデキモノではなくて瞬膜にある瞬膜腺とよばれる涙の分泌腺がとび出してしまっているのです。瞬膜腺を瞬膜にとどめておく組織が生まれつきなかったり、未成熟だと飛び出してしまいます。とび出したものがさくらんぼのように見え...
  • 猫の間葉系悪性腫瘍
    11歳3ヶ月のメインクーン、男の子です。食欲減退とのことで来院しました。左脇腹に人のこぶし大の大きな腫瘍が認められました。腫瘍内には液体貯留が認められました。FNA(注射針による細胞診)により間葉系の細胞増殖が認められ肉腫のようです。液体貯留から嚢胞性腫瘍の可能性もありますが何れにせよ体重減少も伴いますので外科切除も視野に入れる必要があります。理想はCTスキャナー、外科、放射線療法でしょう。お大事に。ファミ...
  • 切傷
    5歳のトイ・プードル、男の子です。右後ろ足付け根の切り傷です。年間通してよく見る外傷です。毛玉を家庭で取る際、ハサミなどで切ってしまうようです。家庭で取るのが難しいようであればトリマーさんに頼むのが良いでしょう。耳の後ろ、脇なども切傷部位としては多いところです。止血及び感染予防のためにすぐに縫合すると良いでしょう。局所麻酔で速やかに行なえます。お大事に。ファミリー動物病院...
  • 犬の脾臓摘出術
    9歳11ヶ月のMIX犬、男の子です。本日は歯のクリーニングの依頼です。施工前の検査において血液検査は問題ありませんでしたがレントゲン写真を撮影したところ、脾臓の形がおかしい(矢印)ことに気付きました。脾臓の超音波検査を行ったところ、脾臓に大きな腫瘤ができていました。脾臓は最重要な生理活動を行っていないため症状を訴えることがとても少ないです。通常は腫瘤が破れてお腹の中で出血し、急にぐったりすることで発見され...
  • 犬の子宮蓄膿症
    15歳9ヶ月のミニチュア・ダックスフンド、女の子です。お腹が大きくなり、お水をよく飲んで食欲がなくなったようです。腹部レントゲン写真を撮影したところ、通常では描写されない子宮(緑矢印)が写っていました。子宮蓄膿症です。外科手術が推奨されます。お大事に。ファミリー動物病院...
  • 経鼻カテーテルの設置
    15歳3ヶ月のミニチュア・ダックスフンド、男の子です。脳血管障害による摂食障害、運動不全があります。食事、投薬が難しいため経鼻カテーテルを設置します。鼻からチューブを挿入し、カテーテルが食道内に留まるようにします。過って気管に入っていないかを確認するため、レントゲン写真を撮影します。カテーテルには金属の線が入っているので容易に確認することができます。レントゲン写真上では白い線(緑矢印先)で描写されます...

プロフィール

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ファミリー動物病院(調布市)の診療日誌を時間が許す範囲でつけていこうと思います。https://www.familyah-sengawa.com/
これは日々当院に来院される患者さまにその設備などをお披露目する機会がなかなかないので症例を報告しながら見ていただけたらと思います。
症例報告に当たっては我々がどのような病気と日々奮闘してきたかもご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
症例報告なのでやや生々しい画像も含まれることがありますので見るに当たっては自己責任にてお願いします。

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