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  • 犬の膀胱結石摘出
    先日の膀胱結石の症例です。血尿の原因であった膀胱結石の摘出を行いました。通常通り開腹して膀胱を露出したところです。診断通り結石がありました。結石分析の結果シュウ酸カルシウム結石でした。切開した膀胱を二重縫合しているところです。術前に設置した尿道カテーテルより滅菌生理食塩水を入れて膀胱を膨らませ、漏れがないかを確認いたします。皮膚にできていた皮膚腫瘍も切除いたしました。病理検査に送ります。歯石の除去...
  • リンパ節の反応性過形成
    8歳6ヶ月のトイ・プードル、男の子です。片方の下顎のリンパ節が硬く腫れていました。リンパ腫が懸念されましたが、FNA(注射針による細胞診)によって反応性過形成であるとのことでした。化膿性病変における免疫反応でしょう。確かに口臭、歯周病が存在していました。本日口腔内のお掃除をしました。歯周病の刺激で形成されるエプーリス(矢印)も存在しました。エプーリスも切除いたしました。肩部皮下にあった脂肪腫も摘出いたしま...
  • 犬の脾臓の腫瘍
    16歳2ヶ月のヨークシャー・テリア、男の子です。下痢、嘔吐、体重減少がありました。期間としては短期間に起こっているようです。血液検査では肝臓の軽度上昇があるくらいでした。そこで腹部の超音波検査を行ったところ、脾臓に大きな腫瘤が見つかりました。脾臓は大きな生理活動を行っていないため、病気があっても気付かないことが多いです。良性だろうが悪性だろが脾臓が腫瘤によって破れてお腹の中で出血し、急に貧血でぐった...
  • ハムスターの腹腔内多嚢胞
    2歳3ヶ月のゴールデンハムスター、男の子です。お腹が膨れてきたとのことでした。触診では液体貯留が疑われます。腹水のように見えますが、超音波検査をおこなうと袋状のものの中に液体がたまり(嚢胞)、大小様々な大きさの物がお腹の中のあちこちに存在しておりました。嚢胞が多数あるので多嚢胞です。今回は肝臓から派生しているようです。ハムスターでは時折見られ、原因ははっきりしていません。対症療法として液体を常に抜いて...
  • 犬のリンパ腫
    10歳11ヶ月の柴犬、男の子です。症状としては下痢でした。下痢に関しての薬はそう多いわけではございません。止しゃ薬に対する反応、検便で問題なし、食事の統一(アレルギー食も含む)による解決のないの場合は難治性と言えるでしょう。そういったケースでは精密検査が必要となります。ところがその間もなく皮膚の数カ所にしこりができ始めました。FNA(注射針による細胞診)を行いました。腹部の超音波検査においては各所で小腸粘膜...
  • 猫同士のケンカ
    2歳1ヶ月のメス猫です。外で猫とケンカしたようです。右の腰に大きな皮膚欠損です。腰ですから追いかけられたのでしょうか?この子は避妊手術も受けています。このように猫の世界ではオスだろうがメスだろうが去勢・避妊手術を受けていようがなかろうがケンカをします。猫に咬まれますとばい菌により皮膚の下で化膿します。いずれそれが皮膚の薄いところ(通常咬まれた所)から自潰します。熱が出て食欲がなくなることもあります。傷...
  • 犬の避妊手術
    4歳8ヶ月のトイ・プードル、女の子です。今日は将来の病気の予防のため、避妊手術を行いました。子宮蓄膿症、子宮・卵巣腫瘍などが予防できます。術前検査に問題がなかったので、麻酔前投薬を行なってから全身麻酔を施し、心肺系のモニター、点滴を設置いたします。お腹の毛を刈って消毒を行い、皮膚切開で手術開始です。皮下織を剥離し、白線と呼ばれる血行の乏しい腹壁中央部を露出している所です。腹腔内にアプローチ後、まず左...
  • 様々な皮膚腫瘍
    昨日に引き続いて本日も皮膚腫瘍の局所麻酔下における切除を行いました。犬の皮膚腫瘍はそれだけ多いということです。局所麻酔における利点は手軽に行えるという事です。事前の食事抜きや麻酔前の検査の必要はありません。また肉眼で見ただけでは悪性なのか良性なのかは分かりません。よく聞かれますが見ただけでは分かりません。したがって小さいうちにすばやく切除しておくことが大事です。腫瘍の大きさも悪性、良性の判断材料で...
  • 自潰して出血を伴う皮膚腫瘍
    16歳3ヶ月のミニチュア・ダックスフンド、男の子です。右手の甲に大きな皮膚腫瘍です。自潰して潰れては出血を繰り返すそうです。横から見ても出っ張っていて邪魔そうですね。良性の腫瘍ですが、出血の繰り返しはよくありませんね。自潰、炎症を繰り返しながら大きくなっていきます。直ちに皮膚に局所麻酔を注射して切開しました。すっきりしましたね。お大事に。ファミリー動物病院...
  • 猫の胸水(5月18日の記事です)
    10歳以上、年齢不詳のスコティッシュフォールド、男の子です。1週間ほど咳をするとのことでした。診察したところ呼吸が荒かったのでレントゲン写真を撮影しました。胸腔内に液体の貯留が認められました。肺全体が緑色の矢印先に限定されて膨らんでいます。心臓の陰影もわかりにくくなっています。胸腔内液体貯留です。肺が液体に邪魔されて十分に膨らむことができずに呼吸困難が起きています。1年前の別件で撮影した本人のレントゲ...

プロフィール

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ファミリー動物病院(調布市)の診療日誌を時間が許す範囲でつけていこうと思います。https://www.familyah-sengawa.com/
これは日々当院に来院される患者さまにその設備などをお披露目する機会がなかなかないので症例を報告しながら見ていただけたらと思います。
症例報告に当たっては我々がどのような病気と日々奮闘してきたかもご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
症例報告なのでやや生々しい画像も含まれることがありますので見るに当たっては自己責任にてお願いします。

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