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血液が混じった精液


12歳5ヶ月カニンヘンダックスフンド、男の子です。射精時に精液に血液が混じったとのことでした。肉眼で血液とわかるものだったようです。腹部レントゲン写真ですが、健常時では見えにくい前立腺が白く描写されています(赤い円内)。結腸にはガスがあるため、黒く管状に描写されていますが、骨盤腔内の直腸にて前立腺に押され、細くなっています(緑矢印)。前立腺が肥大しているようです。


超音波検査で前立腺を見ますと、腫瘍化や石灰化は見られませんでしたが、前立腺の過形成、前立腺肥大が見られました。前立腺肥大は加齢とともに起こる性ホルモンのバランスが崩れることが原因の良性肥大です。6歳以上の60%の去勢手術を受けていないオス犬に見られます。ただし、今回出血や前立腺内に小さな嚢胞(赤い円内、黒く描写されている)がある事から前立腺嚢胞、前立腺炎が疑われます。こうなると痛みや感染が存在するため、治療が必要になります。治療は前立腺自体を切除するわけではなく、去勢手術を行うことが第一選択の治療法となります。これにより前立腺の肥大がなくなり、前立腺疾患が治る可能性があるからです。


去勢手術は精巣、すなわち睾丸を摘出いたします。超音波検査では精巣自体は正常のようです。


本日精巣摘出手術と歯をきれいにいたしました。日帰り手術となります。お大事に。ファミリー動物病院

プロフィール

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ファミリー動物病院(調布市)の診療日誌を時間が許す範囲でつけていこうと思います。https://www.familyah-sengawa.com/
これは日々当院に来院される患者さまにその設備などをお披露目する機会がなかなかないので症例を報告しながら見ていただけたらと思います。
症例報告に当たっては我々がどのような病気と日々奮闘してきたかもご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
症例報告なのでやや生々しい画像も含まれることがありますので見るに当たっては自己責任にてお願いします。

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