
10歳の女の子です。2日前に入院しました。その時の写真です。診察台の上で寝ているのではありません。意識が無い状態で来院しました。もちろん起き上がることもできません。体温が33度しかありませんでした。通常38度から39度くらいあります。

体温が下がっているということは、体温を運ぶ血液循環が落ち込んでいることを示しております。ショック状態です。直ちに血液循環を確保しないと、死んでしまいます。すぐに前足の血管を確保します。ショック状態に陥ってる患者は血液循環が悪くなっているためとても血管が細くなっています。

自動点滴機です。先程確保した血管から点滴を急速に入れてやります。これにより循環血液量を速やかに改善してやります。同時になぜこのような状態になってしまったかを血液検査などで診断していきます。

ICUにて保温と酸素吸入を行いました。意識が戻り、自分で立てるようになりました。

今日の治療中のもようです。この子は血糖値が正常値の5倍ありました。尿からも糖が検出され、糖尿病でした。糖尿病は原発の場合と、他の病気からの影響で糖尿病になっている場合とありますので、さらに診断を深めていく必要があります。ただ、高血糖をそのままにしてはおけないので、インスリン投薬により、血糖値を下げられるかの試験も同時に行いました。インスリンにはとてもよく反応いたしました。もう少し入院が必要ですが、がんばろうね。