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1050gの避妊手術


生後9ヶ月のチワワ、女の子です。今日は避妊手術です。将来的な乳腺腫瘍の発生を抑えるために初回発情が来る前に行うこととなりました。体重が1050gの小柄な子です。血統的に小柄なのか、何か先天的な病気があって成長が妨げられているのか同腹の兄弟や親犬を見ることができないため慎重に診察します。


写真は大泉門(だいせんもん)という頭蓋骨に開いている穴より超音波検査を行っているところです。大泉門は出産時にお母さんの骨盤を通りやすいように子犬の頭蓋骨にすき間というか穴が開いており、左右の頭蓋骨がその隙間を利用して重なるようにすることにより自分の頭を小さくして生まれやすくしています。その穴のことを大泉門といいます。通常は生後まもなく閉じますが、3ヶ月経っても残るようだと生涯空いたままです。潜在的な水頭症を持っていると麻酔のリスクがありますのでこのように骨のない大泉門を利用して脳内を超音波で分かる範囲でチェックします。


問題ないようなので手術スタートです。すべての構造が小さくまた薄いです。フェレットの手術をしているような感じです。


まず左の卵巣の摘出からです。写真は拡大しておりますが鉗子の大きさと比較すると卵巣の小ささがわかります。


こんな時はもっと小さなPKシステムがあると良いなと思ってしまいます。動静脈を素早く止血です。


次に右卵巣の摘出です。


PKシステムにより素早く糸や金属の異物を残すことなく摘出できます。


左右の卵巣の摘出が終わり、体外へ牽引します。


摘出した卵巣、子宮です。いかに小さい子の手術だったかわかりますね。それでも気管チューブや静脈内点滴ができる分ハムスターの避妊手術よりもより安全にできます。順調に終わっておりますのでご安心ください。抜かなければならない乳歯や付きはじめた歯石もとっておきましたからご安心ください。明日退院になります。お待ちしております。ファミリー動物病院

プロフィール

familyanimalhospital

ファミリー動物病院(調布市)の診療日誌を時間が許す範囲でつけていこうと思います。https://www.familyah-sengawa.com/
これは日々当院に来院される患者さまにその設備などをお披露目する機会がなかなかないので症例を報告しながら見ていただけたらと思います。
症例報告に当たっては我々がどのような病気と日々奮闘してきたかもご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
症例報告なのでやや生々しい画像も含まれることがありますので見るに当たっては自己責任にてお願いします。

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