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腹膜炎


5歳4ヶ月のトイ・プードル、女の子です。呼吸が荒いとのことで来られましたが、今月始めに始まった発情出血も見られるようです。


胸部の検査では問題ありませんでした。呼吸が荒いことが呼吸器系や心臓系の病気だけでは無いということです。心臓と重なって白く見えているのはマイクロチップです。


不正出血があったので腹部の超音波検査を行いました。子宮内に液体が貯留しております(赤い円内)。子宮内膜が肥厚しており、子宮内膜炎のようです。子宮蓄膿症によく見られる陰部からのオリモノや血液検査における白血球の増多、発熱、多飲多尿はありませんでした。


腹部レントゲン写真です。正常であれば描写されない子宮が見られます。繁殖希望のため薬剤の投薬、すなわち内科療法で数日治療致しました。


不正出血は無くなりましたが子宮の状態が良くないため本日手術を行いました。


腹腔内は本日の術前検査で心配していた通り、血膿(白矢印)で満たされておりました。腹膜炎です。


責任病変である子宮を摘出するため、卵巣から切除します。PKシステムで動静脈を短時間に止血しているところです。


左右の卵巣を切除したあと、子宮を摘出します。PKシステムは子宮もパウチしますので新たに子宮内のオリモノを腹部に落としてしまう危険性がありません。


ところどころ団子状に腫れ上がった摘出した子宮です。色も炎症を起こしているので赤黒く悪い色です。


矢印の部分に穴が開いてました。ここから子宮内容物がお腹に漏れ、腹膜炎を起こしてしまったようです。


膿に暴露された腹腔内臓器は全て炎症を起こしています。


お腹に散った膿を洗濯します。腹腔内洗浄です。綺麗な生理食塩水で腹部を洗い、サクションという道具で洗った液体を吸引回収します。何度も繰り返します。小さな体でよく手術に耐えてくれました。しばらく入院になります。子供は産めなくなったったけどよかったね。また、子供を産ませる予定のない方はとにかく早めに避妊手術を受けてくださいね。ファミリー動物病院

プロフィール

familyanimalhospital

ファミリー動物病院(調布市)の診療日誌を時間が許す範囲でつけていこうと思います。https://www.familyah-sengawa.com/
これは日々当院に来院される患者さまにその設備などをお披露目する機会がなかなかないので症例を報告しながら見ていただけたらと思います。
症例報告に当たっては我々がどのような病気と日々奮闘してきたかもご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
症例報告なのでやや生々しい画像も含まれることがありますので見るに当たっては自己責任にてお願いします。

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