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犬の乳腺腫瘍


11歳7ヶ月のチワワ、女の子です。


犬は乳頭が左右5個で10個ありますが、右の第4乳頭付近に硬いしこりが見つかりました。乳腺腫瘍です。犬の乳腺腫瘍の約50%は悪性腫瘍なのでなるべく早期に摘出いたします。大きさによって部分摘出、部分乳腺摘出、片側乳腺全摘出、乳腺全摘出と手術範囲が大きくなっていきますので小さいうちに摘出しましょう。


乳頭からは妊娠していないのに乳汁が出ます。偽妊娠ですね。このような犬は乳腺腫瘍になりやすいと言えます。


乳腺腫瘍の発症と性ホルモンとの関係性がありますので、卵巣、子宮手摘出術を同時に行います。PKシステムを利用することにより安全に素早く卵巣、子宮を摘出することができます。乳腺腫瘍の摘出もありますので、手術を速やかに行うことは麻酔時間を短縮し、動物の負担軽減となります。特に中高齢犬なら尚更です。この写真は左の卵巣を摘出しているところです。


摘出した左右卵巣、子宮です。子宮内には粘液がたまった状態で、いわゆる子宮水腫でした。膨らんで水風船のようになっているのがわかりますでしょうか?ここから感染を起こすと子宮蓄膿症となります。発情と発情の間に発生することが多く、今回避妊手術をすることで未然に防げてよかったと思います。今月、乳腺腫瘍の手術が多かったのですが、みんな子宮水腫でした。


乳腺腫瘍は小さく、単発だったので避妊手術で切開した傷を利用して皮下乳腺摘出を行いました。これで術創が一つで済みます。


摘出した乳腺腫瘍です。病理検査の結果で直ちに拡大手術が必要かを判断したいと思います。歯石もきれいにとっておきました。順調に終わっていますので、明日退院になります。お待ちしております。ファミリー動物病院

プロフィール

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ファミリー動物病院(調布市)の診療日誌を時間が許す範囲でつけていこうと思います。https://www.familyah-sengawa.com/
これは日々当院に来院される患者さまにその設備などをお披露目する機会がなかなかないので症例を報告しながら見ていただけたらと思います。
症例報告に当たっては我々がどのような病気と日々奮闘してきたかもご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
症例報告なのでやや生々しい画像も含まれることがありますので見るに当たっては自己責任にてお願いします。

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